【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第16章 愛が重い ☆
なんですかって…
わたしは馬鹿正直に聞かれた質問そのままの意味で答えを返す。
「何って…ananです」
「…聞き方が悪かったですね。
この格好は一体なんですか?」
「?ランジェリーです」
あっけらかんとそう答えるわたしを見て、零はまたにっこりと笑いながら言った。
「全く悪びれもせずですか。
…お仕置きが必要だな」
そう言うと、零はわたし腕を掴んで身体を引き寄せると、着ていたワンピースのジッパーをゆっくりと下ろした。
ジジ…と言う音とともに、服の締め付けが緩んできて、思わずわたしは声を上げる。
「まっ…待って!話って何だったの?」
「話しても埒があかないので、ショック療法です」
零は意地悪な顔して不敵に笑って、わたしからワンピースを剥ぎ取った。
下着姿になったわたしを見て、零はクローゼットから自分のグレーのカーディガンを取り出すと、ふわっとわたしにかける。
脱がせるんじゃないの…?
思わずどういうこと?と零を見ると、零はわたしをその場で抱き上げた。
「えっ!」
「本当はローテーブルの上が良かったんですが、君の雑誌で占領されてるからね。」
そう言いながらLDKのすぐ隣のベッドルームに足を踏み入れると、ベッドの上にわたしをゆっくり降ろした。
今から、零がまた抱いてくれる…?
破廉恥な淡い期待を抱いたわたしは、そんな甘いものじゃなかったとすぐに思い知ることになる。