【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第3章 金髪のボディーガード
そう言って、今日ロッカーにあった写真たちも見せた。
「あの、これ以外にも下着姿の写真とか、寝顔なんかも撮られてて…」
「…所属事務所は何と?
あと、警察にも連絡しましたか?」
「いえ…できるだけ、周りに迷惑をかけたくなくて…
こう言うので音楽性が評価されるのも嫌だし…
ヨーコちゃんに紹介してもらって、今日ここにこっそり相談しに来たんです。」
「しかし、これはれっきとしたストーカー行為で犯罪だ…」
そうだよね…
普通警察とか事務所に真っ先に相談すべきだよね。
ごもっともなツッコミに、わたしは思わず下を向いてしまう。
「…けど、ストーカー被害って立件は難しいから、被害届を出しても犯人がわからないんじゃ取り合ってくれない可能性がありますね」
安室さんが、うーん。と考えながら言うと、黙って聞いていた小学生の男の子が言う。
「今の話だと、きっとお姉さんの家の中を悪い人が盗み聞きしてるんだよね?」
「バーカ!盗み聞きじゃなくて、盗聴…」
「なるほど?自宅に仕掛けられた盗聴器やカメラなんかを回収して証拠として提出すれば、あるいは」
その安室さんの言葉に、毛利探偵がわたしを見て提案する。
「リラさん。
これから、自宅に伺うことは可能ですか?」
「は、はい。」
な、なんかとりあえず解決しそうな方向に進んでるみたい。
流石に怖すぎるし、今日訪ねてみて良かったかも。
わたしが了承すると毛利探偵はすぐに電話でタクシーを呼んだ。
そして自宅に案内するために、わたしたちはタクシーに乗り込んだ。