【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第14章 溶け合う体温 ☆
じっと目を見て、零の真剣な声が耳に届く。
何で返すのが正解?
どうぞ。は変?
あげる。はちょっと悪女っぽい?
なんて、少しでも零にがっかりされたくないわたしは、必死にベストな回答を探した。
けれど、わたしの頭が追いつく前に、心で思ったことが口から出た。
「…わたしも…したい…」
精一杯勇気を振り絞って、やっとの思いでYESだけ伝えたわたしを見て、零は優しく笑う。
「ありがとう…」
そう言いながらおでこにキスをして、髪を撫で、そして唇を奪いながら、ベッドサイドの引き出しから何かを取り出した。
小さい袋を口で切る姿が、いつもの零よりもずっとセクシーで、エッチで、わたしは思わず見惚れた。
「なに?」
「…かっこいい…」
「ははっ…なに言ってるんですか?」
そう言って微笑みながら、零はわたしの脚の間に入った。
誰かの前でこんな格好したことなくて、思わず顔が真っ赤になる。
しちゃうんだ…わたし、とうとう…
そう思った瞬間、なんだか突然怖くなってきた。
「れ、零!」
「?…やっぱりまだ早い?」
「ううん……あの、手を繋いでして…?」
そう言って手を零の方に伸ばすと、
「いいよ」
そう優しく微笑みながら、零の指がわたしの指に絡んだ。