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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第13章 ZERO




安室side


カジノタワーを出たところに、風見が車を横付けして待機してくれていた。


「降谷さん。お疲れ様です。
…あれ?」


風見が僕の隣にいたリラを二度見して目を見開いた。

そして次の瞬間、風見が普段のクールぶっているキャラは一瞬にして崩壊した。


「え!Lila!??え!!、ええええ!」

「…落ち着け」

「いや、落ち着けって…
ま、まさか降谷さんの新しい彼女って…」

「…そのまさかだ」

「えええええええええええええええ」


風見が今年一番驚いた顔をして驚愕の声を上げた。
そんな風に驚かれることに慣れているのか、リラは風見に手を差し出してにこりと笑って自己紹介をする。


「風見さん。初めまして。
Lilaは芸名で、本名は雨宮リラと言います」

「あっ!はい!存じております!
自分のオタク友達がLilaさんのアイドル時代からのファンで…!
友達が、Lilaに新しい彼氏が出来たかもしれないと言っていたんですがまさかまさか
降谷さんだったとは…」


オタク特有の早口でそう言いながら、風見はゴシゴシと自分の手をズボンで拭い、震えながらリラと握手をした。

そして、車の後部座席のドアを開け、どうぞ。と中に招き入れた。

僕は繋いだリラの手を引いて、車の中へと腰掛ける。
車に乗る時も手を離そうとしない僕を見て、風見の顔が綻ぶのが見えた。


「じゃ、じゃあ、安全運転で行かせていただきます!!!」

「…そんなに張り切らなくていいから」


僕がそう言うと、そのやり取りを聞いていたリラが隣でふふっと笑った。




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