【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第13章 ZERO
しばらくすると、コナンくんが携帯で目暮警部に連絡する様子が到着中のイヤホンから聞こえて来た。
「IoTテロか…
なんて子だ」
そうしていると、風見も同じニュースを見ながら僕のそばに来た。
「さすがですね…そんな手口を特定するなんて」
「特定したのは僕じゃないが、おかげで事件化には成功した…
よって、我々がした違法作業にカタをつけたい。
協力者の 解放だ」
「その前に、現段階でゼロが掴んでいる情報を教えてください…」
風見にそう言われ、僕はNAZUへの不正アクセスのことを話した。
そして、この情報を捜査会議で刑事部に報告させることも。
風見は、突き止めたのは公安なんだから、公安から報告すべきだと言ったが、
「ご褒美だよ。爆破テロが事件化できたのは刑事部のおかげだ…」
僕はそう笑って返した。
「降谷さんが怖いです」
自分より、先の先まで読んで行動する僕に、風見がそんなことを言うから、僕はつい本音を漏らしてしまう。
「僕には、僕以上に怖い男が2人いるんだ…
その内の1人はまだほんの子供だがな…」
江戸川コナンという男を思い浮かべながら、雨の雫が僕の顔を少しだけ濡らした。