【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第12章 諸伏景光の隣には
「さて!掃除しようかな」
気合を入れて長い髪をポニーテールにしながら、腕を捲ってLDKの掃除を開始した。
ベッドをメイキングして、ソファーの上に置いてあった雑誌を元の場所に戻す。
そして鼻歌を歌いながらフローリングに掃除機をかけていると、掃除機のヘッドが本棚にぶつかった。
その拍子に本棚に置いてあった本がバサッと床に落ち、わたしは思わず声を上げた。
「あー!」
慌ててその本を拾って本棚に戻した時、床にある写真が落ちていることに気づいた。
どうやら、さっき落とした本に挟んであったみたい。
元に戻さなきゃ。
そう思いながらその写真を拾い上げた時、わたしは思わず声を上げた。
「…ヒロ…?」
そこには5人の男性が写ってる。
その中に、安室さんとヒロの姿があった。
そして、5人とも警察官の格好をしていた。
どういうこと…
どうしてヒロと安室さんが一緒に…?
どうして、警察官の制服を着ているの?
どうして…
写真を持つ手が震える。
震えながら、わたしはヒロのことを思い出した。
イギリスのハイドパークで、ヒロに初めて出会った時のことを。