【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第11章 前の彼女 ☆
「リラ…
前の彼女と一緒に働いてること、黙っていてごめん」
リラを抱きしめながらそう言うと、リラは僕の背中に手を回して、ぎゅっと抱きしめ返した。
「いいの。…今、安室さんが一番好きなのがわたしならそれで十分」
「好きだよ。誰よりも」
「うん。信じてる…」
リラは微笑んでゆっくりと目を閉じた。
初めての絶頂に疲れたんだろう。
しばらく寝かせてやろうと、リラの寝顔を見ながら髪を撫でて思った。
話さないとな…
僕の本名も、本業も。
隠しながら、好きだと伝える度に罪悪感が積もっている。
例のサミットが終わったら、伝えよう。必ず。
そう思いながら、眠るリラの頬にキスをした。