【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第11章 前の彼女 ☆
そう思っていると、裏から一人の女の子が出てきた。
「あ!いらっしゃいませ!」
目がくりくりしていて、サラサラのくすんだブルネットの髪
笑顔が可愛くて、少し高い声。
可愛い女の子…
この人が、安室さんの…
「安室さーん、お客さんだよ!はやく!」
「はいはい」
そう呼ばれて安室さんは腕まくりをしながらホールに出てくる。
そしてわたしの顔を見ると驚いて目を見開いた。
「…驚いたな…。どうしたの?仕事は?」
「今日は、午前中撮影してて…夕方から打ち合わせだから…」
その間に、安室さんに会いたくて
そう言いたかったのに、言えなかった。
隣りにいる女の子がどうしても気になって、なんか自分がとても惨めに思えた。
「安室さん、知り合い?
…そういえば、どこかで見たような…」
「…ああ。毛利探偵の依頼人だよ。
ちょっとあって、しばらく僕が警護してたんだ」
「相変わらず、忙しくしてるんだね。
安室さん、仕事しすぎてたまに心配になるよ」
笑顔でお互いの目を見ながら、そんな会話をしてる。