【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第11章 前の彼女 ☆
振り返るとそこにはヨーコちゃんがにこにこ楽しそうに笑いながら立っている。
どうやらすぐ隣のスタジオで撮影してたみたいだ。
「ヨーコちゃん」
「リラさんー!見ましたよ!
この間の生放送♪
公開告白なんて、ドラマみたいで素敵でした!」
「プロデューサーには物凄く怒られたけどね…」
あははと頬を掻きながら眉を下げて笑うと、ヨーコちゃんは嬉しそうに続ける。
「今の撮影もすごくいい表情してましたし、良い恋してるんですね♡」
そう言ってウインクをするヨーコちゃん。
恋…!
そうだ!わたしの恋心にわたしより先に気付いてたヨーコちゃんに、是非とも恋愛の先輩として色々お聞きしたい!!
年下の彼女を心の中で崇めながら、わたしは彼女の腕を掴んで必死の形相でヨーコちゃんの時間を確保しようとする。
「そうだ。ちょうど良かった!
ヨーコちゃん、今日これからまだ仕事?」
「い、いえ。今日はわたしも上がりです」
「今からランチ行こう!!
ヨーコちゃんに聞きたいことがあるの!」
「え、ええ…。いいですよ?」
わたしの勢いに若干慄きながらも、ヨーコちゃんはあっさり了承。
撮影スタッフに挨拶をした後、わたしたちはスタジオ近くの個室カフェでランチを取ることになった。