【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第10章 初めてのデート ☆
2人ともお風呂を済ませ、歯磨きをして寝る準備をした。
日課のマッサージとストレッチを終えたわたしは、冷蔵庫の前で水を飲む安室さんに近づいて話しかける。
「安室さん」
「ん?」
「…今日、すごく楽しかった。
連れて行ってくれて、ありがとう。」
後ろから、ぎこちなく安室さんにぎゅっと抱きつきながらそう言った。
広い背中からわたしが安室さんにどれだけドキドキしているか、全部丸聞こえになっている気がする。
安室さんは、冷蔵庫の方へ向けていた身体をわたしの方へ向けた。
「…リラ。キス、させてください」
「うん…」
安室さんの掌がわたしの頬を包み、ゆっくりと唇が重なる。
優しいキス。
安室さんのキスは、いつも優しい。
幸せなコットンキャンディーのように甘い口付けに、わたしの心も溶かされていく。
「ん…っ」
「リラ…」
キスをするのに夢中になっていると、安室さんが突然わたしを抱き上げた。
「えっ!?」
驚くわたしをよそに、安室さんはわたしを抱き上げたまま、何も言わずベッドまで運んだ。
「寝ようか」
「え…うん…」
優しく、髪を撫でながらそう言われると、じっとわたしを見る安室さんの瞳と目が合った。
吸い込まれそうな瞳から目を逸らさないでいると、また安室さんの唇がわたしの唇に重なる。
「っん…」
いつの間にか安室さんの身体がわたしの方へ倒れて来て、ゆっくりとベッドの上に押し倒されながら覆い被さった。