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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第10章 初めてのデート ☆




ご飯を食べて家に到着した。

もうすっかり当たり前みたいに、安室さんが鍵を開けた彼の家に
「ただいま」と言って足を踏み入れる。


「明日、仕事?」


安室さんが上着を脱ぎながらわたしに尋ねた。


「うん。仕事。
あの歌番組のプロデューサーさんに、改めて謝りに行かなきゃ」


あの、生放送で安室さんに告白するという自分の驚きの行動が今更物凄く恥ずかしくなってきた。


「そう。僕も明日は1日仕事です。
…もしかしたら、帰り遅いか、朝帰りになるかもしれません」

「そうなんだ。
探偵のお仕事?」

「…うん」


安室さんは少しだけ考えた後、有無を言わせない笑顔で頷いた。

まるで、これ以上わたしに聞かれたくないみたいな。


「…安室さ


ピロリロリン♪


安室さんに、仕事のことをもう少し突っ込んで聞こうとした時、お風呂が湧いた音楽が鳴った。


「ああ。お風呂湧いたみたいですね。
先に入っていいよ」

「ううん。安室さん先に入っていいよ?」

「…一緒に入る?」


少しだけ挑発的な目をしながら安室さんがそんなことを聞いてくる。


「はッ!!はいりません!!
先に入る!!」


もうすっかりお決まりのこのパターンだ。
安室さんは、わたしが遠慮するといつもこうやってずるい手を使う。

こう言えば、わたしがおとなしくご厚意に甘えるということを知ってるからだ。


少し悔しいと思いながらも、わたしは諦めて先にバスルームへ入った。


お湯に浸かると、今日安室さんと過した時間を思い出す。

初めて、安室さんと外で手をつないだ。
今まで、何度か手を引いてくれることはあったけど、いわゆる恋人つなぎで手を繋ぐのは初めてだった。

車の中で、キスをした。
何度も、安室さんの手のひらがわたしの頬に触れて、唇が柔らかくて、甘い。
幸せ過ぎるキスをたくさんくれた。


安室さんの好きな食べ物を知れた。

こうしてこれから、もっとたくさん安室さんのことを知っていけるのかな。
誰にも見せたこと無いような表情をわたしに見せてくれる?


思うだけで胸がぎゅっとなって、わたしは思わずお風呂に顔をつけた。


今日も、一緒に抱きしめあって眠るのかな。
そうだったら、良いな…


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