【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第10章 初めてのデート ☆
安室さんが連れてきてくれたのは、個室でシーフードが食べられるお店だった。
きっと、食事制限をしてるわたしでも沢山食べられるよう、色々考えて連れてきてくれたんだと思う。
わたしのことを思って、お店をセレクトしてくれた。
それだけでもう嬉しい。
しかもわたしの大好きなシーフード!
「わたし、エビ好きなの!」
目の前に置かれたエビや牡蠣に目を輝かせながら安室さんをみると、
「良かった。
シーフード嫌いだったらどうしようと思っていましたから。」
安室さんは優しくそう言いながら、わたしのお皿に海老や貝類を取り分けてくれる。
「わー。おいしそう!」
「…リラのことは、きっと検索したら色々知れるんだと思います。
好きな食べ物とか、好きな色とか…
だけど、僕は一緒に過ごす中で見つけていきたいと思ってる。」
安室さんはどうしてこんなにわたしが言われて嬉しいことばかり言ってくれるんだろう。
きっとそんな目をして安室さんをじっと見つめるわたしに、また優しく笑いかけて続けた。
「エビ、好きなんだね。覚えておくよ」
優しく笑ってそう言われると、わたしの心臓が簡単に跳ねる。
またこうやって、好きがどんどん溢れていく。