【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第10章 初めてのデート ☆
「リラ。手、繋ごう?」
そう言われ、手を差し出された時、わたしの胸がドキッと大きく跳ねた。
ゆっくりと自分の手を安室さんの手に重ねると、ぎゅっと握って安室さんが笑う。
「小さい手ですね」
安室さんの手は、思った以上に大きかった。
最初に出会った時、コーヒーを淹れるこの手が綺麗だなと思ったの。
実際に繋いでみると、大きくて、そしてすごくあったかい。
「…どうしよう」
「ん?」
わたしが突然言葉を発したから、安室さんが首を傾げる。
「ドキドキして、死にそう」
顔が熱いし、息が苦しい。
心臓がうるさいし、繋いだ手が震える。
まるで初恋みたいなこの反応に、安室さんがまた優しく笑った。
「死なれるのは、困りますね。
…手、離しますか?」
「や!やだ!!!」
「ははっ…じゃあ、最後まで繋いでる?」
「…つなぐ」
そう言って観念して、安室さんの手をぎゅっと握った。