• テキストサイズ

【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第2章 運命を信じる?




事務所が用意してくれた自宅マンションに帰ると、誰もいないただ広いだけのシンとした部屋がわたしを迎えた。


「ただいまー。」


そう言って部屋に入り、ベッドに倒れ込み、先程ポストから引き取った書類の封を開ける。
クレジットカードの明細に混じって、1つの不審な封筒が目に入った。

差出人は不明。黒い封筒で切手も貼ってない。


「またか。」


はぁー。っとため息をついて中身を開けるとそこには


【おかえり。今日のリラも可愛かったよ。
snidelのワンピース、よく似合ってる】


と書いてある。

数ヶ月前から、こんな手紙が自宅ポストに入っていることがたまにある。
ここに書かれてるワンピースは衣装じゃなくて私服だ。
きっとファンに自宅バレちゃったんだろうな…

これまでもらった内容は、わたしがその日お昼に食べたものや、コンビニで買ったものについて書いてあったり、喉が枯れていたらのど飴が入っていたり、雨に濡れて帰ったらタオルが入ってたり。

いよいよ怖くなってきたのだけど、ストーカー被害にあったなんて報道されたら、曲とは違うところで知名度が上がってしまう。

正直それは避けたい。


「はぁー。どうしようかなぁ…
でもまあ物くれてるだけだし、ほっといたら収まるかな」


そんな風にすこぶる呑気に考えていた。


/ 945ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp