【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第9章 I fancy you
ゆっくりと唇を離すと、リラは顔を赤くして僕をじっと見た。
「…その顔、僕の前以外でしちゃダメですよ」
「え?な、なに?!変な顔してる?」
「いや…物凄く可愛い顔。
可愛すぎて、多分世の中の男は全員君を好きになるから」
感じたまま、そのままを言葉にして伝えると、リラはボッと顔を赤くして言う。
「ちょ…!からかってる?!」
「からかっていませんよ。
…覚悟しておいてください。
僕はこう見えて、独占欲強い方なんで」
「そ、それ言うなら安室さんだって!」
「え?」
「こんな風に頬に触れたり、頭撫でたり、わたし以外にしないで…」
「…リラ…」
「わたしだって、こう見えて独占欲強いみたい。
だから、覚悟しておいてね」
「…ははっ。了解です」
そう言って、ぼくが小指を差し出すと、リラも遠慮しがちに小指を絡めて笑う。
「帰ろうか。」
「うん」
そして、すっかりリラの特等席となったRX-7の助手席に愛しい彼女を乗せ、朝別れを告げたはずの自宅マンションへと向かった。