【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第9章 I fancy you
安室side
「好きだよ。リラ。
僕の、彼女になってください」
こんなちゃんとした告白、したのいつぶりだろうか。
言った後に突然気恥ずかしくなってきて、この微妙な沈黙に耐えられず、思わずまた口を開きそうになる僕。
何か言おうとリラを見ると、リラはポロ…と涙を零した。
初めてだ。
泣いている顔を見たのは。
こんなに綺麗に泣くなら、もっと見せてくれたらいいのに。
そう思いながら手を伸ばし、リラの涙に触れた。
リラの頬は少しだけ冷たい。
僕の手が温かいから余計にそう感じる。
「やっと、見せてくれましたね。
泣き顔を」
そう言うと、リラは目に涙を溜めながら、にこ…と微笑んだ。
その顔、ダメだ。
可愛すぎる。
僕は思わず、自分の唇をリラの唇に重ねた。
唇が少しだけ震えている。
緊張しているのか…
何度かキスしたことあるのに。