【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第8章 タイムリミット
安室side
「…最後なんだし、一緒に寝ようよ…」
無防備な彼女は、頬を赤くしながらそんなことを言ってくる。
この子は、男という生き物を全くわかってないな。
そんな顔してそんなことを言うと、間違いなく食べられるぞ…
僕にしか、言わないで欲しい。
僕以外の男に、そんなこと絶対に言わないで欲しい。
そう思ったのを誤魔化すように、少しだけ冷たくリラに言った。
「そんなの、理由になってませんよ」
リラは何も言わず、まるで小さな子供のように僕のTシャツの裾を握る力を強めた。
可愛いな…
普段は凛としてるくせに、突然女の子らしい反応を見せる。
僕の虚勢が勝てるはずもなく、観念してため息をつき、頭を撫でながらリラを見た。
「仕方ないですね」
そんなことを言って、内心心臓が壊れそうになりながら、またベッドの端に寝転がる。
リラもゆっくりとベッドに入った。
そして、真ん中あたりに身体を寝かせると、また僕のTシャツの裾を引く。
「もっと、こっち来て…」
どくん…
僕の心臓が大きく跳ねた。
こっち来てって…本当にわかってるのか?
そんなこと、好きでもない男に言ったらダメだって。