第15章 アイツが来る

首都にて
侍女「クグラ様、よくいらっしゃいました。…そちらの方は？」
クグラ「あぁ、先程倒れててな。まだ具合が良くなさそうなので少し休ませてやっていいか？」
侍女「はい。ではこちらへ。」
ユリア「クグラ様…私、クグラ様と離れたくありません。」
クグラ「えっ！？いや、そういうわけには…俺も仕事があるんでな。」
ユリア「…お願いします。もう少し側に居てください。」
ユリアは涙ながらに訴えながらクグラに抱きつく。
クグラ「いや、おい、ちょっと…。」
クグラが困っているとカンナギたちがやってきた。
カンナギ「よう！スケコマシのクグラ！とうとう浮気か？？」
ヨルナミ「カンナギ、そういう言い方はおやめなさい。…クグラ、そなたには涼子さんという妻がいるのに何をしてるのです？？」
ヤタカ「僕は裏切りを許せない。本当に浮気してるならそれ相応の制裁を受けるべきだな。」
クグラ「いや、浮気違うし。この娘とはさっき会ったばかりだし。」
ユリア「クグラ様！ユリアと呼んでくださいませ。」
ヤタカ「ほう…名前を呼び合う仲だと？」
クグラ「いや、知ってりゃ名前くらい呼ぶから！」
ヨルナミ「でも抱き合いながらはおかしいのでは？」
クグラ「抱き合ってるんじゃなくて抱き着かれてるんだ！」
カンナギ「涼子1人しか経験ねぇのが悲しくなって他の女も味見しようとしてるんだな。」
クグラ「…お前いい加減にしろって！」
ユリア「クグラ様…私を1人にしないで。」
クグラ「頼む、涼子に見られたら誤解されるから離れてくれ。」
ユリア「嫌です。私、クグラ様のこと好きになってしまいました。お願いします。私を見てください。」
クグラ「いや、俺には涼子という妻がいるから無理なんだって。」
クグラが困っていると涼子の声が聞こえる。