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クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第149章 出会った頃の2人の話


「……………。」
クグラ「…お願いします。俺と結婚してください。」
「…結婚の前に恋人になるのが先だと思うけど?」
クグラ「……恋人になってくれるか?」
「……うん。」
クグラ「本当に!?」
「本当だってば!」
クグラ「俺のこと好き??」
「……うん。」
クグラ「………ちゃんと好きって言えよ。」
「……好き。」(ボソッ)
クグラ「え??」
「もぅ!好きだってば!!これでいいでしょ!」
クグラ「なんだよ!怒るなよ!」
「怒ってないわよ!好きとか言うの恥ずかしいの!!」
クグラ「え〜…別に恥ずかしがることねぇのに。」
「オッサンにはこういう思春期の若者の気持ちは分からないわよ。」
クグラ「オッサン言うなー!!」
仲が良いのか悪いのかよく分からない二人だがこの時とりあえず恋人同士にはなりました。
それから涼子はクグラが仕事でいない間など、暇なのでその辺の霊を成仏させたり悪霊がいれば除霊したりしながら過ごしていました。
クグラ「なぁ、お前さ…なんでたまに一人で喋ってるんだ?」
「ん?一人じゃないよ?色んなところに霊がいるじゃない!」
クグラ「………。」
クグラは『コイツ、マジで言ってんの〜!?』みたいな顔で涼子を見た。
「本当なんだってば!…仕方ない。わざわざ札を使うのは勿体無いが…」
そう言うと涼子は持って来ていたリュックから霊を実体化ささる札を出してその辺の浮遊霊に貼った。
「ほら!これでアンタにも見えるでしょ?」
霊「…あの、私が見えるのですか?」
「見えるどころかここにいる少年のようなオヤジともばっちり話せるわよ!」
クグラ「オヤジ言うな!…マジで霊なんて居たのかよ…。しかも俺の部屋に!!」
今話しているのはクグラの部屋なのである。
「まぁ浮遊霊だから別に害はないわよ。これで私が一人で話してたわけじゃないのが分かったでしょ?」
クグラ「あぁ…。」
涼子は札を剥がした。
「たまに浮遊霊や成仏できてない霊に話しかけられたりするのよ。それで話し相手してたってわけ!成仏の手助けしたりもするしね。」
クグラ「…お前の力を信じるよ。」

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