第149章 出会った頃の2人の話
これは中学生の涼子と神鞘になって60年ちょいのクグラが出会った頃のお話です。
大人の姿のクグラが仕事を終え極飛で飛びながら城へ戻っていると空から叫び声が聞こえた。
「ギャー!!助けてー!?」
クグラ「ん?妖怪の声か!?」
「誰が妖怪だー!!」
クグラ「え?」
叫び声の主は空から降って来たのである。
クグラ「えっ!?娘!?つーか、股!?…ぐえっ!!」
娘はクグラの顔面に股ぐらから突っ込んできたのである。突然の娘の股の出現にクグラは動揺し避けることができなかった。そして二人はそのまま地面に落下した。とても最悪な出会いである。
「あたたたた…。」
クグラ「んっ…おい!股ぐら女!早く退け!!」
「股ぐら女って何よ……きゃー!!ちょっと!あんた何すんのよ!」
クグラ「は?お前がいきなり俺の顔の上に落ちて来たんだろうが!」
「男だったら顔面じゃなくて格好良く腕で受けてめるとかしなさいよ!」
男「無理言うな!」
「…初めて股を見られたのがこんな失礼な裸男だなんて…許せん!!おりゃー!!」
娘はクグラに向かい飛び蹴りをする。
クグラ「ぐはっ!!おい!何をする!?」
「はっ!痴漢は成敗してくれる!」
今度はお得意の卍固めをする。
クグラ「あだだだだ!!やめろー!!俺は痴漢じゃねぇ!!」
「痴漢はみんなそう言うのよー!!くらえ!バックドロップ!!」
クグラ「ぐえっ!!」
そしてとどめのバックドロップでクグラの神意が解けて子供の姿に戻ってしまった。
「えっ…あんた…」
クグラ「くそっ!お前が乱暴するから神意が解けたじゃねぇか!この姿誰にも見せたことなかったのに!!」
「……………」
娘は下を向いて震えていた。
クグラ「お前…笑ってるのか!?なんだよ!子供で悪りぃかよ!!」
「…可愛い」
クグラ「…は??」
「超可愛い!!あんた何なの!?なんで大人ぶってたわけ??その方が可愛いのに!」
クグラ「可愛い可愛い言うな!俺は子供の姿だけどな!本当は大人なんだよ!」
「どういうこと??」
クグラ「神鞘になってから時が止まったんだ。つーか、お前は…妙な格好してるが何者だ?あの馬鹿力からすると妖怪か?…あだっ!!」
涼子はクグラを軽く?一発殴った。
「妖怪違うし!私は三神涼子!霊能者よ!」