第147章 膝は誰のもの!?
エト「クグラ!」
クグラ「…げっ!兄さん!?」
ヒキツとトミテがエトを連れて来た。
エト「お前…子供相手に大人気ないことをしたようだな?」
トミテ「そうだそうだ!母ちゃん返せ!」
ヒキツ「ヒー達の邪魔しないで!」
クグラ「(ヒキツとトミテめ…兄さんに余計な事言いやがって………)ん?俺も子供だぜ?」
クグラは子供の姿に戻った。
エト「…子供なのは見た目だけで充分大人だろう?ヒキツとトミテを泣かすんじゃない!」
クグラ「は!?コイツら泣いてねぇだろ!?」
エト「いや、泣きながら来たぞ?こんなに小さいのに可哀想に…。」
エトは子供達の涙にとてつもなく弱いのである。
クグラ「ゔっ……兄さんは…俺を悪者にするのか?」
エト「っ!?」
涙目になったクグラを見てエトは狼狽えた。
「はいはい!クグラもヒキツもトミテもお兄ちゃんを困らせるんじゃないの!」
トミテ「だっで父ちゃんが悪いんだ!」
ヒキツ「そうだよ!邪魔やめて!」
「分かったから!お兄ちゃんごめんね?いい事思い付いたからもぅ大丈夫だから!」
エト「そうか?またクグラ達が困らせたら呼ぶんだぞ?」
そう言うとエトは部屋を後にした。
クグラ「で、いい事って何だよ??」
「ん?みんなでくっついて絵本も読める事!クグラ?大人の姿になってそこの椅子に座ってくれる?」
クグラ「あぁ。」
クグラは大人の姿に変身して椅子に座り、涼子はクグラの膝に座った。
「はい!ヒキツとトミテもおいで?」
そして涼子がヒキツとトミテを膝に乗せる。
「どぅ?これでみんな不満はないでしょ?私はクグラの膝に乗れるし、クグラは私と一緒に居られるし、ヒキツとトミテは膝に座って絵本読んでもらえるし?」
クグラ「確かに……これなら涼子と密着しながら我が子の願望も叶えられる!」
トミテ「母ちゃん早く読め!」
ヒキツ「パパ!しーっ!!」
こうして絵本を読み終わるまで4人で密着していたのだが…
クグラ「(……この状態…結構キツくないか!?つーか、さっきも思ったけど涼子ちょっと重くなったよな!?ヒキツとトミテも成長して重くなったし………ゔっ…重みで足痺れてきたかも…。)」
1人重さに葛藤するクグラなのであった。