第134章 悪夢
母「そうかい…お前は私達を捨てるんだね?」
クグラ「そんなつもりは…」
兄1「だってそうだろ?俺達は死んだのに…」
兄2「お前に分かるか?あの痛みや苦しみが…」
クグラ「……ごめん。でも俺だって辛かった。父さんも、母さんも、兄さん達も急に居なくなって…記憶も無くして一人ぼっちで…」
エト「……お前は全て忘れて俺の事も孤独にしたよな。せっかく兄弟二人生き残ったのに。」
クグラ「エト兄さんまで………。」
父「さぁ…クグラ、これ以上責められたくなかったらもぅ帰るなんて言うな。家族なんだからずっと一緒だ。ここにずっと居るんだ。」
クグラ「でも…涼子達が…」
『クグラ!!』
突然、涼子の声が聞こえた。
クグラ「……涼子?」
「クグラ!しっかりして!!」
そして涼子が現れた。
「この人達はクグラの家族じゃない!!お父さん達がクグラを責めるはずがないでしょ?………あんた達!正体を現しなさい!」
母「ったく…小娘が邪魔しやがって!!」
クグラの家族が化け物になった。
クグラ「っ!?父さん達じゃ…ない。」
「クグラ!これはただの悪夢なの!!惑わされないで!…あんた達、クグラの夢から出て行きなさい!!」
涼子が札を出して化け物を封印した。
「はぁ…よかったぁ。あとちょっと遅かったら化け物にクグラが連れてかれて死んじゃうところだったよ。」
クグラ「涼子、来てくれてありがとう。でも…俺なんでこんなとこに?」
「妖怪に取り憑かれて悪夢を見せられてたのよ。とりあえず目を覚ましましょう。」
涼子はクグラの手を取り二人は現実の世界へ戻った。