第134章 悪夢
クグラ「(懐かしいなぁ…昔は貧しかったけど…父さんも母さんも兄さんも居て…なんやかんやで幸せだったな……)」
父「クグラ、どうしたんだ?なんかいつもより静かじゃないか。」
クグラ「いや…なんか…懐かしくて……」
兄1「は?懐かしいってなんだよ?」
兄2「家族で飯とかいつもの事だろ?」
クグラ「だって、エト兄さん以外は…みんな…………(もぅ生きてないはずなのに…。)」
母「なんか今日のクグラは変ね?」
エト「疲れてるんだろ。食事終わったら早く寝なさい。」
クグラ「いや…俺、早く帰らないと!!」
父「は?何言ってんだ?お前の家はここだろ?」
クグラ「今は違うんだ……俺の家はここじゃないんだ。俺の家族は…今は涼子と子供達で……」
母「涼子?子供達?あなたがまだ子供なのに何を言ってるの?」
クグラ「俺は…この姿だけど、もぅ300年以上生きてるんだ!子供じゃないんだ。」
兄1「お前…本当にどうしたんだよ?」
クグラ「今の俺は風の神鞘クグラなんだ!俺の帰る場所はカセフノの城。妻の涼子と子供達の居る場所なんだ。」
兄2「お前が神鞘?そんなわけないだろ?」
クグラ「本当なんだよ!……母さん達に会えてよかった。でも俺は自分の帰るべき場所に帰らないと!早く帰らないといけない気がするんだよ!だから…名残惜しいけど……さようなら。」