第129章 自称料理人の霊
ミツハメのスズクラにある店で霊現象が起きるとの連絡があり涼子はクグラと一緒にスズクラへ向かった。
「あっ!ヨルナミさ〜ん!」
ヨルナミ「涼子さんにクグラ、ごきげんよう。」
「こんにちは!」
クグラ「おぅ!ヨルナミ!」
ヨルナミ「クグラ…挨拶は『こんにちは』または『ごき…」
クグラ「はいはい!ごきげんよう!」
ヨルナミ「………まったく。」
そして早速ヨルナミに現場へ案内してもらう。
「此処で何かあったの??」
ヨルナミ「半年ほど前まで此処で老夫婦が飲食店を営んでいたのですが…主人の方が病気で亡くなったのを機に店を畳み、妻は息子夫婦の元へ行く事になって空き家になったんです。それから新しく商売をしたいという者が何人かこの空き店舗へ下見に来たのですが…建物内に入ろうとすると残したままになっていた物が飛んできたりしてとても新しく店をできるような状態ではないのです。」
「まぁ、おそらく元店主の霊の仕業でしょうね。」
涼子は店の扉を開けた。すると皿が涼子達にに向かって飛んで来た。
「きゃっ!!」
クグラ「極飛!!」
クグラが神意で跳ね返す。
クグラ「涼子!大丈夫か!?」
「うん。クグラ、ありがとう。……ちょっとオジちゃん!危ないじゃないの!!」
霊「俺が…見えるのか?」
「見えるわよ。霊能者だもの。なんでこんな事するの??」
霊「ちょっと前からみんな俺が何故か見えなくなって…それから、知らねぇ若い者が俺の店を乗っ取ろうとするから…。」
クグラ「なぁ、涼子??やっぱ居るのは店主の霊が??」
涼子以外には霊の姿は見えていないのである。
「あぁ、うん。」
そう言うと涼子は実体化させる札を貼った。