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クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第123章 芋天使


「というわけよ!」
クグラ「ちょっと待て!」
「何??」
クグラ「お前は男と畑で二人きりで過ごしたのか!?三年前じゃまだギリギリ新婚だった頃だろ!?」
「畑仕事手伝っただけだからわざわざ言わなかったのよ。芋を収穫しながら喋ってただけだから何も無いし!」
カンナギ「なぁ…今の話、クニクルって言ったよな??」
「そうだけど??知ってるの??」
カンナギ「この新しい品種の芋作ったのがクニクルって奴なんだよ。」
「えっ!?マジ!?」
カンナギ「芋が入ってた箱にこの芋の事が書いてある紙が入ってた……っ!見てみろよ。」
涼子とクグラは紙を見てみる。
『この新しい品種の芋を「芋天使」と名付けました。この芋天使という名は三年程前にたまたま知り合った優しい女の子を見て思い付きました。その女の子は一人で畑をやる自分に声をかけ手伝ってくれました。畑に興味を持ってくれる女の子なんて滅多に居ないし更に汚れる仕事なのに手伝ってくれてとても素敵な女の子だと思いました。そして手伝ってくれてる時に腕まくりして見えた腕が芋のようにしっかりとしていてとても逞しかった。まるで芋を作る為に舞い降りた天使のようだと思い、「芋天使」という品種名に決めたのです。』
「……………。」
クグラ「ぷふっ!!名前の由来は涼子の二の腕かよ!…ギャハハハハハ!!」
「笑うなー!!」
カンナギ「ぷふっ!!…まさかと思ったが…やっぱりお前のことだったんだな…ぷふっ!!」
「だから笑うなっての!!もぅ…クニクルは…余計な事書いて…。」
それからしばらくの間、芋天使の名前の由来が涼子の二の腕だという事を知った人達に笑われることとなったのである。
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