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クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第121章 化け猫


そしてゴンは涼子達と過ごし夜を迎えた。
みんなが寝静まった頃、ゴンは正体を現した。
ゴン「ふふふ…やっと無防備になったな…霊能者!!お前の霊力を吸い取り俺は最強の化け猫になるのだ!!」
本当の正体が化け猫のゴンは眠っていて無防備になっている涼子の霊力を吸い取り最強の妖怪になろうとしているのである。
ゴン「早速霊力を……んげー!!」
「ん〜………クグラ〜!!」
涼子はゴンを力一杯抱きしめた。怪力涼子のパワーは凄まじいのでゴンはかなりのダメージを受ける。
ゴン「コイツ…なんつー馬鹿力だ…。骨折れてねぇか……」
クグラ「ぐふふ……涼子〜!」
今度は涼子とイチャついている夢を見るクグラに伸し掛られた上に頭にヨダレを垂らされた。
ゴン「んぎゃー!やめい!!重い!汚い!!」
子供の姿だったので軽かった為なんとかクグラの伸し掛かりから逃げる事ができた。
ゴン「今度こそ………うげーっ!!」
それから今日に限ってたまたま涼子と一緒の寝所で寝ていた子供ら四人に次々と引っ張られたり、前足や尻尾をしゃぶられたり、頬擦りされまくったりと…なかなか酷い目に遭ったのである。
ゴン「……もぅ俺挫けた!コイツらと一緒に居たら身が持たん!!」
ゴンは涼子の霊力を吸い取って最強妖怪になることをあっさり諦め城を出て行ってしまった。

朝になり涼子とクグラより早起きの子供らがゴンが居ないと騒ぎ出した。
イナミ「ゴンが居ないー!!」
ウルキ「ゴン出て来てよー!!」
ご丁寧に閉めてたはずの窓が全開になってたので逃げたのだけはよく分かるのである。
クグラ「あいつ逃げたのか?高級な魚食わせてやったのに恩知らずな。」
「なんで逃げちゃったのかしら…。てか、窓から逃げたって事は誰か半開きにしたままにしたわね!?もぅ!せっかく可愛い猫飼えると思ったのに…。」
誰もがゴンの正体も寝ながらゴンにしてしまった事も知らないのである。そしてゴンに会う事は二度となかった。
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