第113章 なぜコイツを属鞘にした！？

ヨルナミ「…なにか？？」
ヒモロゲ「……なんて美しいんだ！！」
ヨルナミ「えっ！？」
ヒモロゲ「こんな美人と初めて出会った！！」
ヨルナミ「……それはどうも。…では、これにて失礼。」
関わると厄介な予感がしたので私はさっさとその場を去ろうとしましたが強引に引き止められました。腕を掴まれたのですが…なかなかの握力で痛かったです。
ヒモロゲ「待ってくれ…ハァハァ…。」
ヨルナミ「…念の為聞きますがその『ハァハァ』というのは興奮してるわけではないですよね？」
ヒモロゲ「違う！ハァハァ…ただ…ハァハァ…息切れして…ハァハァ」
ヨルナミ「失礼ですが…少し食事の量を減らす事をお勧めします。」
ヒモロゲ「ハァハァ…それは…分かってます…ハァハァ…だから…ハァハァ…見事痩せたら…ハァハァ…俺と…ハァハァ…結婚ノ儀をお願いします！！」
ヨルナミ「……は？？」
ヒモロゲ「…だから…ハァハァ…結婚ノ儀を！！ハァハァ…一目惚れ…ハァハァ…しました！！」
ヨルナミ「あの…私が男なのを承知で言ってるのですか？？」
ヒモロゲ「ハァハァ……え！？娘ではないのか！？」
ヨルナミ「私はミツハメの領主、水の神鞘のヨルナミです。れっきとした男です。」
ヒモロゲ「そんな！！あなた様があのヨルナミ様！？男！？……失礼ですが股間にアレは付いて……ぐあっ！！」
突然の下品発言に私はついうっかりヒモロゲに蹴りを入れてしまいました。
ヨルナミ「なんと下品な！！」
ヒモロゲ「ごめんなさい！あまりにも綺麗だったから…………ヨルナミ様、私を属鞘にしてください！！」
ヨルナミ「……そなたは鞘なのですか？？」
ヒモロゲ「はい！御食の鞘のヒモロゲと申します！」
ヨルナミ「御食の鞘とは…なんてぴったりな…。今のところ属鞘は充分なくらい居ますので…では、失礼！」
私はさっさと逃げようとしましたがまたしてもヒモロゲに腕を掴まれてしまいました。
ヒモロゲ「待ってください！あなたに一目惚れしたんです！」
ヨルナミ「私はそういう趣味はありませんから！」
ヒモロゲ「いや、恋とはまた違うんですけど…憧れですよ！私も貴方様のようになりたい！！貴方様の元で貴方様を目指したいのです！」