第89章 輪廻転生
クグラ父「なんだ、クグラは未だに野菜食べられないと泣くのか?成長しない奴だなぁ。」
クグラ「泣くわけねぇだろ!もう300年以上生きてるんだぞ!?」
クグラ父「それもそうか!…ところでお嬢さんお名前は?もしかしてそこの子供達は俺の孫達か!?」
「えーと、私は三神涼子。子供達は仰る通り孫にあたりますね。イナミ、ウルキ、ヒキツ、トミテです。」
クグラ父「やっぱりそうか…小さい頃のクグラにそっくりだ。イナミちゃんは涼子ちゃんそっくりだなぁ。………クグラ…神鞘だなんて…立派になったんだなぁ。」
クグラ「父さん…。まさか俺、今になって父さんにまた会えるとは思わなかったよ。」
クグラ父「父さんも…クグラが今も元気に生きてるとは思わなかったよ。あれから父さん色んな生き物に生まれ変わったりしてな…やっと人間になれたんだよ。」
「輪廻転生って奴ね!もしかしてムルにも生まれ変わったことあったり??」
クグラ父「あぁ…ムルになって野蛮そうな男に狩られて食われたよ。」
「野蛮ってカンナギだったりして!?」
クグラ「アイツ、ムル好物だもんな。」
クグラ父「ムルの前にフナムシになってな…何年もかかってやっとフナムシだが生まれ変われたのにすぐに金持ちで神経質っぽい男に踏まれてな…あっけなく死んじまって…。踏まれた時のあの男の叫び声は未だに耳に残ってるよ…。」
「これはヤタカだったりして?」
クグラ「あぁ、アイツ神経質代表だもんな。」
クグラ父「それからムル、テコ、ネコ、馬、そしてやっと人になれたんだ!」
「クグラのお父さん…苦労したのね。」
クグラ「父さんがフナムシになったってのは結構複雑な気持ちだな…。そういや俺だけじゃなくてエト兄さんも居るんだぜ?」
クグラ父「本当か!?風の神鞘がクグラだというのは今の両親が話してて聞いたが…まさかエトまでまだ生きてたとは…。」
クグラ「俺の第一属鞘でな、ずっと一緒だったんだ。」
「よかったら会っていきます?呼んできますよ!」
クグラ父「ありがとう。」
そしてエトを呼ぶ。