第89章 輪廻転生
ある日涼子達は家族で城の外にある畑の野菜に水やりをしていた。涼子のちょっとした趣味と子供達の教育の為に家庭菜園をやっているのである。
ウルキ「ママ!このトマトもぅ赤くなってるよ〜!」
イナミ「こっちも!ママ食べていい??」
「もぅちょっとしてからね〜!」
クグラ「おい!涼子!なんでこんなにピーマンなんて植えるんだよ!」
「いいじゃん!料理に使えて便利だし〜!」
クグラ「良くない!俺ピーマン嫌いだー!!」
ヒキツ「パパ、ピーマンたべえないの?(食べれないの?)」
トミテ「おでくえるじょ!(俺食えるぞ!)」
最近はピーマンを使った料理がやたら出てくるのである。
「クグラってば、子供達より子供なんだから…。」
クグラ「俺子供だも〜ん!」
「またそれかい!」
そんなこんな話していると5歳くらいの知らない子供がやってきた。
子「クグラ…。」
クグラ「ん?どこの子だ??」
子「お前クグラだろ??」
クグラ「おい!俺はな!子供の姿だけどこのカセフノの王なんだぜ?いきなり呼び捨てはねぇだろうよ!」
子「俺だよ…クグラ…。」
「…まさかオレオレ詐欺!?」
子「詐欺ではない…。クグラ、俺だよ!父さんだよ!!」
クグラ「は?何言ってんだ?」
イナミ「子供がパパのお父さんになれるわけないでしょ!」
ウルキ「そうだよ!ウー達のパパは小さいのにお父さんだけど…普通の子供はなれないんだぞ!」
クグラ「コラ!ウルキ、俺を小さい言うな!」
子「だから〜!!父さんは生まれ変わったんだよ!」
「クグラのお父さんって証拠は?」
子「ん〜…お嬢さんは聞いてるか知らないが…クグラは10歳過ぎてもエトに食事を食べさせてもらったり一緒に寝てもらったりしてたのを父さんは知ってるぞ?あと…10歳の時におねしょ…」
クグラ「だー!!もう黙ってくれ!!」
「10歳でおねしょしてたの??」
クグラ「………大昔の話だ。忘れろ。」
「……してたのね。」
子「で?信じてくれるか??」
「……う〜ん、まだ半信半疑ではある。」
子「本当なんだって!まだまだクグラの思い出はあるぞ?野菜食べるの嫌がってよく愚図ってたり、異世界から来たって言う娘に兄貴ぶりながらデレデレしたり…」
クグラ「もうやめてくれー!!」
「……信じます!今も野菜嫌いだし、異世界からの話も心当たりありますから。」
