• テキストサイズ

クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第85章 霊を信じない男


「ホニちゃ〜ん!!」
ホニ「あっ!涼子様とカンナギ様!二人でどうされたんですか?…まさか、クグラ様に内緒で逢引き!?」
「いやいや!ないない!」
カンナギ「そうだ。コイツと逢引きするならムルと逢引きした方がマシだ。」
「ちょっと!それは失礼なんじゃない!?私だって裸の王様が相手なんて嫌よ!」
カンナギ「おい!クグラのが更に裸だろうが!」
ホニ「…冗談はその辺にしといて、何かご用で??」
「あっ!そうだ!幸薄男を探してるのよ!」
ホニ「幸薄男??何かの妖怪ですか??」
「え〜とね、私に嫌がらせの手紙を書いて来た男のこと!顔の印象が超乏しくて微かに残った顔の記憶が幸薄そうだなぁって感じだったから幸薄男と名付けました!」
ホニに手紙を見せた。
ホニ「…うわ〜、嫌な感じの奴ですね!ブスだの太いだの!涼子様は絶世の美女ではないけど全然ブスじゃないのに!フヨウ様には負けるけど結構綺麗な方ですよね!」
「…なんかカンナギと似たようなこと言うのね。てか!そっちじゃなくてどちらかってと私の霊能力がインチキってのにムカついたの!」
ホニ「あぁ、そっちか…。で、その幸薄男がこの近くにでも居るんですか??」
カンナギ「確かお前と一緒に仕事してた奴じゃないかと思ってな。涼子、写真見せてやれよ?」
「うん。コイツだよ!」
涼子はスマホの写真を見せる。
ホニ「……あー!!名前忘れたけど仕事で毎日会ってる奴だー!!なのに顔面がちゃんと思い出せないという…。」
「毎日会っててそれじゃ一回会っただけの私じゃ余計覚えてられるはずがないわね。」
カンナギ「まぁ名前は幸薄男でいいからどこにいるか分かるか?」
ホニ「居るじゃないですか、そこに!」
ホニは数メートル離れた所を指差した。
「えっ…こんなに近くに居たなんて…。」
カンナギ「幸薄というか影薄じゃねぇか!全然気付かなかったぞ!!」
「とりあえずこれからは影薄男(かげうすお)と呼ぶか。」
影薄「…さっきから好き勝手言いやがって!おい!三神涼子!約束の時間と場所が違うじゃねぇか!」
「は?何の話??」
ホニ「……あー!なんか手紙の下の方に決闘の場所と時間が書いてありますよ!」
「全然見てなかった…。」
/ 603ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp