第74章 密会
ここ数日クグラが窓の外を見ながらソワソワしている。
「ねぇ、なんか落ち着きないけど…どうかしたの?」
クグラ「えっ…別に??」
「何が別によ!ここ数日落ち着きないことが多いでしょ!何か隠してるの?」
クグラ「ははっ…俺が愛する涼子に隠し事なんてするはずないだろ?」
そしてまた窓をチラッと見た。
「凄く怪しい…。」
そして次の日、クグラはいつも外出する際は涼子に告げて口付けをしてから行くのだがこの日は隙を見てこっそりと出て行った。
「あれ?クグラは??」
トミテ「パパあっち行ったじょ!」
トミテは扉を指差す。
ヒキツ「パパね、ニヤニヤちてたよ〜!」
「絶対何かある……!?」
まだおやつの時間ではないのになぜか子供達はお菓子を食べていた。
「そういえば、まだおやつの時間じゃないけど何で食べてるわけ?」
ヒキツ「パパが食べていいって!」
トミテ「おで勝手に食べたんじゃないじょ!」
「…イナミ、ウルキ?なんでお菓子食べてるの?」
イナミ「パパが食べていいって言ったんだもん!」
ウルキ「ママに内緒なんだ!」
イナミ「あっ!ウルキのバカチン!!内緒って言ったら意味ないでしょ!」
「…何が内緒なの?言ってごらんなさい?」
ウルキ「…言ったらパパがもうお菓子食べさせないって言うから言えないの。」
ウルキは手で自分の口を塞ぐ。
「言わないと…後が怖いわよー!!」
涼子は凄まじい顔でイナミとウルキからお菓子の袋を取り上げ怒鳴った。
イナミ「(げっ!ヤバい…マジでキレてる…。)」
ウルキ「(喋っちゃった方が良さそうだよね?ママのが強いし。)」
イナミとウルキはアイコンタクトで話し合いクグラを裏切ることにした。
イナミ「あのね、パパちょっとお庭に行ってくるって。」
ウルキ「大事な約束があるからウー達に絶対着いて来るなって言ってたの。だからお菓子くれたの。」
イナミ「ママにバラしたらもうお菓子くれないって言ってたんだ。」
「ふっ、それは大丈夫よ。あんた達が食べてお菓子はママが買って来てるんだから!どうするかママに権限があるわ!」
白状したのでイナミとウルキにお菓子を返してあげた。
「クグラめ…。何を隠してるんだ。」
涼子は外へ飛び出した。