• テキストサイズ

クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第49章 ヒキツとトミテ集


その3
ヒキツとトミテが生後2ヶ月程度でよく笑うようになった頃、クグラが仕事で留守にしていて涼子が一人で子供達の面倒を見ている時の話です。
涼子の意識がイナミとウルキの方に行ったり、ちょっと一息つきたくて本を読んだりおやつを食べ始めたりするとヒキツとトミテは愚図ります。
ヒキツ&トミテ「ふぇ〜ん!!」
「はぁ…ちょっと離れたくらいで泣かないでよ…。」
とにかく自分らに涼子の意識が行ってないと愚図りまくります。
ちょっと泣いたくらいならいちいち構わなくても大丈夫だろうと思う方もいると思いますが、赤ん坊の泣き声がするとどうも気になって落ち着かなくなるのです。
それが何回も繰り返され疲れ果てた頃、クグラがやっと帰ってきます。
クグラ「ただいま〜!!イナミ〜ウルキ〜!パパにチューは??」
イナミ「きちゃないからヤーよ!」
ウルキ「ん〜…ウーはイーちゃんとするからいいや。」
クグラ「ガーン!!涼子!イナミとウルキが〜!!」
「はいはい、お帰りなさい。」
涼子はクグラに軽く口付ける。そうするとクグラの機嫌は治るのだ。
クグラ「俺、涼子とチューできればもういいや〜!ヒキツ〜トミテ〜!いい子にしてたか??」
ヒキツ「う〜!」
トミテ「キャッキャッ!!」
ヒキツとトミテはクグラを見るとよく笑う。そして涼子はヒキツとトミテから解放されるのである。
「クグラが帰ってくるまで私が構ってないとずっと愚図ってて大変だったのよ。」
クグラ「そうなのか??腹減ってるかうんこ以外で愚図ってるの見ないけどなぁ。」
そう言いながらクグラが羽織ものを脱ぐとヒキツとトミテは爆笑し始める。
ヒキツ&トミテ「キャッキャッ!!」
そしてクグラが二人に構わずにイナミとウルキと遊び始めても、ゴロゴロしてても、欠伸をしても、何かを飲み食いしてても、涼子にベタベタし始めてもバウンサーの上に寝ながら機嫌よくその姿を見て笑っていた。
涼子が同じ事をしていると愚図るのにクグラの時は機嫌が良い。それが何故なのかは未だに分からないのです。
/ 603ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp