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クグラと夫婦(アラタカンガタリ)

第45章 お兄ちゃん


エト「すまない。でも俺にとってお前は可愛いんだよ。妹は居なかったからな…本当の妹ができたと思ってる。」
また頭を撫でながら言う。
「じゃぁ…今日からお兄ちゃんって呼んでもいい??」
エト「お兄…ちゃん…。」
「私ね、兄弟いないからちょっと憧れてたんだ…。ダメ?」
涼子が尋ねるとエトは背を向け肩を震わせていた。
「もしかして…柄でもないとか思って笑ってる!?」
エト「すまない…なんか…可愛くてな…。」
「え??」
エト「…お兄ちゃんでも兄さんでも好きな呼び方で呼んでくれ。」
また頭を撫でた。
「ふふふ、お兄ちゃん!エトお兄ちゃん!」
するとクグラが仕事から戻ってきた。
クグラ「涼子〜!ただいま〜!…あー!涼子と兄さんがイチャイチャしてる!?」
「いやいや、頭撫でられてただけだって。」
クグラ「だって兄さん今ニヤニヤしてた!!俺の涼子だぞ!」
エト「妹として可愛いってだけだ。お前から奪おうなんて気はないから安心しろ。」
「そうよ。兄妹なんだから!今日からお兄ちゃんって呼ぶことにしたのよ!」
クグラ「兄さんだけズルい!!」
「は??」
エト「何がズルいと??」
クグラ「涼子は俺のことお兄ちゃんって呼んでくれたことないじゃないか!俺のがずっと年上なのに!!」
「旦那にお兄ちゃんなんて呼ぶわけないでしょ。変よ。」
クグラ「いいのー!!俺のこともお兄ちゃんって呼んでー!!」
「………。」
エト「はぁ…涼子、呼んでやりなさい。呼んでやれば気が済むだろう。」
「クグラお兄ちゃん…。」
するとクグラは背を向け肩を震わせた。
「ちょっと!要望通り呼んだのになんで背を向けるのよ!」
クグラ「もう一回…。」
「へ?」
クグラ「もう一回呼べ。」
「…クグラお兄ちゃん。」
クグラ「ぐふふふ…お兄ちゃんだって〜!お兄ちゃんかぁ〜!妹が居たらお兄ちゃんって呼ばれたんだよなぁ〜。」
ニタニタし体をくねらせながら言う。
「そんなに嬉しいのか…。」
クグラ「よし!今夜は兄妹という設定でヤルぞ!!」
「お兄ちゃんの前でそういうこと言わないで!!」
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