第45章 お兄ちゃん
「クグラって子供向けな味好きだよね。」
エト「あぁ、辛さの強いものや野菜はあまり好まないな。昔野菜食べさせるのに苦労したもんだ。」
「今でも野菜食べる時ゴネたりするよ。『あ〜んってしてくれないと食べないからな!』とか言うし。それで食べればまだいいがイナミやウルキのお皿にこっそり乗せて誤魔化そうとするとこもある。」
エト「誤魔化すのは俺や兄さん達によくやってたな。それで毎回バレて怒られるという…。」
「懲りずに何回でもやるよね〜。イナミとウルキなんて野菜何でも食べるのにな〜。」
エト「自分の子供より子供だな。そういえば昔は野菜でなくても俺がよく食べさせてやってたな。」
「あぁやっぱり!?前に夢でクグラの家族が出てきたんだけどね、その時に上のお兄さんが『いつもエトに食べさせてもらってる』とか言われてた!本当だったのか。」
エト「本当の話だ。…夢の中で兄さん達に会ったのか。お前は霊感があるからな…俺らの家族がお前と話したくて夢の中に会いにきたのかもしれないな。」
エトは涼子の頭を撫でた。
「夢の中のエトさんもよく私の頭撫でてたよ。」
エト「自分より小さくて可愛い子供を見るとつい撫でてしまうんだ。」
「私もう子供じゃないんだけどなぁ…。」