第29章 思い出の箱
缶の底に涼子の名前が平仮名で書かれていた。
クグラ「…じゃぁ俺が神鞘になる前の300年前に既に会ってたってことかよ。」
「そういうことになるね!まさかあのお兄ちゃんがクグラだったとは。顔はぼんやりとしか覚えてないけど。あの時は私のがずっと小さかったのにねぇ…。」
クグラ「…背のことは言うな!…あの時から俺らは縁があったんだな…。神鞘にならなかったら涼子にまた会えることもなかったろう。極飛に感謝だな。」
「クグラ…。」
涼子はクグラに寄りかかる。
「てか、あの小さな少年がクグラってことはあの格好良いお兄さんはエトさんだったのか!」
クグラ「エトが格好良い!?なんだよ!お前やっぱエトみたいな男が好きなのかよ!」
「いやいや、エトさんはお兄さんとして好きなだけだって。私が好きなのはクグラだから。」
クグラ「本当か?」
「本当だよ。」
クグラ「じゃぁチューしろ。」
「…なんでそうなるのよ。」
クグラ「チューしないなら信じない!」
「わかったよ。もぅ…。」
涼子はクグラにキスをした。
「クグラ、大好きだよ。」