第23章 イナミとウルキ集②
風呂場にて
クグラ「イナミ置いてきてよかったのか?」
「大丈夫だよ。しばらくしたら寂しくなって来るでしょ。」
そう言ってると何分もしないうちにイナミが風呂にやって来た。
「おっ!思ってた以上に早く来たわね。」
イナミ「…………。」
ウルキ「イーちゃんも一緒に入ろう?」
クグラ「…イナミ。おいで。」
クグラが優しげにイナミに手を差し伸べる。
そしてイナミは黙ってクグラの元に行き抱っこしてもらいながらお風呂に入った。
ウルキ「イーちゃんだけズルい!ウーも抱っこ!!」
ウルキもクグラに抱っこしてもらおうとする。
イナミ「ダメー!あたちのパパなんだから!!ウーはあっち行ってなちゃい!!」
クグラ「…聞いたか!?私のパパだって!!」
「はいはい、よかったですね〜。」
ウー「ウーのパパだもん!イーちゃんがあっち行ってよ!」
イナミ「うるちゃーい!!」
クグラ「コラコラ、喧嘩するなって。ウルキも抱っこな。」
イナミ「イヤー!パパはあたちのよ!!」
クグラ「…パパは私のだって!父親になってよかった〜。」
娘に懐かれて浮かれるクグラなのであった。
夜、寝所にて
子供達を寝かしつけ夫婦水入らずの時間である。
「…クグラ?」
クグラ「ん?」
「私のこと大好き?」
クグラ「涼子がそんなこと聞くなんて珍しいな。大好きに決まってるだろ?」
「一番??」
クグラ「もちろん!どうかしたのか??」
「さっきお風呂でクグラがイナミ抱いてずっとデレデレしてるから〜…。」
涼子はちょっとむくれていた。
クグラ「……………。」
クグラは俯き肩を震わせていた。
「…もしかして笑いを堪えてるの?」
クグラ「…いや……。」
「笑わなくてもいいじゃない!ちょっとヤキモチ妬いただけなのに…………!?」
クグラは涼子を抱きしめた。
クグラ「…あまりにも可愛すぎて。俺我慢できない。」
「クグラぁ…。」
クグラ「涼子、愛してる。」