第6章 集会と謎
この世とは酷く無情である。
そう思ったのはもう幾度目の事だろうか....
「よ!久しぶりだな!蒼葉くん。この資料整理頼んだよ?」
───ドサドサドサッ!!
『え゙.....』
出勤してすぐ、大量の資料を持った先輩刑事がリツカのデスクに持っていたそれを置いていく。
「君が休んでいた分の仕事。全部東京卍會についての資料だから。課長が今日中に纏めてね?だって!」
『うわぁ、マジですかぁ。この量を?』
「2週間分だからな。かなりの量があると思うが頑張れ!」
グッ!(๑•̀ㅂ•́)و✧と先輩は親指を立てて笑う。
他人事だと思ってこの野郎と軽く睨みつければ、先輩は「早く片付けないと残業だぞ〜」と言って山になった資料を軽く叩き、自分のデスクへと戻っていった。
『あのハゲ課長め.....((ボソッ…』
「ね、義姉さん。さすがにこの量を今日中は無理があるんじゃ....僕も手伝いましょうか?」
『大丈夫だよ。ナオト。これぐらいなら何とか終わるから。』
「.....わかりました。無理はしないでくださいね。」
『うん。ありがとう。よし....やりますかぁ。』
ゴキっポキッ。と指と首を鳴らすと、目の前にあるパソコンを開いて次々と資料整理を始めていく。
カタカタカタカタ!!
「(うおぉ....めっちゃ早い。)」゚ω゚;)凄い・・
「(久しぶりに見たな....潜入捜査明けとは思えねぇ。)」
呆気に取られる同僚たちを他所にリツカは次々と仕事をこなして行く。
全ての資料整理が終わった頃には日が暮れており、同僚や先輩達はすでに帰宅し、部屋にはリツカだけしか残っていなかった。
『あ〜終わった〜』
パタン。とパソコンを閉じると大きくため息をついて、スマホを取り出した。
【義姉さん。僕はやる事があるので先に帰ります。
今日の夜にタケミチ君も呼んで会議をしますので仕事を終えたらすぐにうちに来てください。】
と淡白なメッセージが送られて来ていた。
差出人はもちろんナオト。
内容は多分ドラケンのことだと察しが着いた。
『って事は....ドラケンのこと掴めたんだ。』
【了解。今終わったからすぐにそっちに向かうよ。】
と返信すると、急いで荷物をまとめすぐに職場を後にしようとした瞬間
パキンっと音が耳元から聞こえた。
『!!?』