第16章 小さき眠り姫
《───。───、ァ。》
『?(何か声が......)』
《リア》
『マイキー......?』
「!そうか。リツカにも聞こえるか?マンジローの声が.....」
目を見開くリツカにどこかホッとしたように真一郎がにっこりと笑うとリツカの手を握る。
《リア、リア、リア......》
何度も何度も寂しそうで悲しそうに呼ばれる名前。
声が聞こえる度に何故か胸が酷く締め付けられる。
「オマエが眠りについてからマンジローはずっとこんな風にオマエのこと呼んでるんだ。」
『!』
「なぁ。リツカ。オマエは本当に死んでいいのか?オマエにはまだやり残してることがあるだろ?」
『え?』
「聞こえないか?オマエの大切な人たちの声が。」
その瞬間、守ろうとした仲間達の顔が思い浮かびあがり声が木霊し始めた。