• テキストサイズ

さよならマイヒーロー【東リべ】

第7章 分かたれる道


「お前今見下したな?そういう目が1番嫌いなんだよ!」


長内はそう言うとタケミチをまた殴ろうとする。それを見たリツカはすかさず、タケミチと長内の間に割って入ると、長内の拳を止めた。


『っ!(重い拳....受け止めた手が痛い。メビウス総長の名は伊達じゃないってことか。)』


「!?(リッちゃん!)」


「あ?なんだテメェ。」


『俺のダチに手ぇ出さないで貰えます?』


「俺に指図んじゃねぇよ!チビが!」


『暴力でしか、自分の意見を言えない"手前様"に言われたくありません。』


「あぁ!?言わせておけば、東卍の特攻隊長様は随分と物分りが悪いみてぇだなぁ!?」


ガッ!!と長内はリツカの胸ぐらを掴むと自分に引き寄せる。


「見下してんじゃねーよ。殺すぞ。」


『.....長内くん。今すぐに兵を退いてください。』


「あ?何言ってやがる。」


『今兵を退かないと貴方はこの先酷い目に会うことになる。後悔する羽目になるんです。だから、兵を退いてください。』


「はあ!?意味わかんねーよ!やっぱテメェオレがバカだからって見下してんだろ!?」


「リッカ!!」


ガッ!!
長内は片手でリツカの細い首を掴みあげる。
自重で首が閉まり、だんだんと呼吸が浅くなっていく。


『カハッ.....見下してる、とかそういう問題.....じゃないです!』


「黙れぇ!!お前みたいなスカした奴が1番嫌いなんだよォ!!!」

ギリィ!と首を持つ手に力が加えられ、ブツ!と肉が避ける音がした。

『いっ!』


「このまま逝っちまえよ!クソガキ!」


そして、長内はリツカに向かって拳を振り上げる。
争うなと言った以上リツカは反撃をする訳にも行かず、その拳を受け止めるため覚悟を決めた。
/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp