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夢に見た世界【アイドリッシュセブン】【D.Gray-man】

第2章 観察日記「KYを見て」(DG)未完


「すみません、ちょっと良いですか?」
「はい、何でしょうか」
 故障していた重い通信機を、科学班の所まで運び終えて、さあ通信班の所へ戻ろうとした時。
 ぐっと両腕を上にあげて伸びをしていたら、目の前から男性に声をかけられた。
 見事なまでに真っ白なシラガと、顔の左側の額から頬にかけてつけられた赤い傷痕に、簡素だが小綺麗でスマートな服装。
 そして、白髪の似合わない若い面立ちの少年だった。
 今まで見たどんな人よりも個性的なその外見に、私は見覚えが一切なくて。
 どこかの部署に新しく配属された団員さんかなと思った。
 少年の頭の上には、羽の生えた金のボールが、ちょこんと乗っている。
 その金のボールは、エクソシスト様が任務で使うゴーレムにもどこか似ていた。
 少年はとても困っているようで、申し訳無さそうにしながら。
「恥ずかしながら、迷ってしまいまして。自分の部屋まで行きたいんですけど、ここがどこかも分からないんです」
 それは可哀想に、と思った。
 教団は何十階層もある上に、ひとフロアの面積でさえも、とてつもなく広い。
 慣れるまでは、自分の現在地が分からなくなるのも仕方ないのだ。
 私も、教団のフロアを全把握するのに、少し時間がかかった。
 最初の内はよく迷って、通りすがりの大人に道を教えてもらっていた。
 懐かしさを覚えながら、私は快く少年に道案内をする。
 幸い、今の私には急ぐ仕事も用事も無い。
「私が案内するよ。部屋の場所を教えて?」
「ありがとうございます。助かります!」
 破顔した少年は、とてもあどけない笑顔を私に向けた。
「僕はアレン・ウォーカーです。あなたの名前は?」
「私はカエデ香住。通信班で働いてるの。気軽にカエデって呼んでね。アレンさんは所属はどこなの?」
「僕はエクソシストなんです」
 恥ずかしそうに頬をかくアレンを見て、私はすごく驚いた。
 新しくいらっしゃったエクソシスト様とは、アレンの事だったのだ。
「エクソシスト様?!」
「この間本部に所属したばかりの、まだまだ新人なんですけどね。どうぞよろしくお願いします」
 とご謙遜しながら、アレン・ウォーカーは爽やかに微笑んでいらっしゃる。
 私は途端にウキウキしながら、道案内を続けた。
 やった! これでまた今日も日記が書ける!
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