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夢に見た世界【アイドリッシュセブン】【D.Gray-man】

第2章 観察日記「KYを見て」(DG)未完


 ではなぜ、孤児である私が読み書きできるのか。
 それは、地元の教会に熱心に通って、聖書を読ませてもらっていたからだ。
 その教会には、いわゆるシスターが多くいる教会だった。
 シスターといっても、そのほとんどは信仰心なんて持っちゃいない。
 年頃を過ぎても結婚ができず、家族から見離され、居場所を無くした女性が放り込まれる、又は逃げ込んでくる場所が教会だった。
 そして、シスターの多くは肌を大胆に露出させ、男の人を誘惑して過ごしていた。
 売春宿の隠語で、修道院と呼ばれていたくらいだ。
 私は、そんな教会に通っていた。
 そんな教会ではあったけれど、信仰心が強かった私は神父さんに気に入られて、文字を教えてもらっていたのだ。
 普段は優しい神父さんだったけれど、たまにすごく怖い顔をしていたのを覚えている。
 シスターの人たちから文字を習う事もあった。
 教会では珍しい、敬虔な信者をしていたシスターは一人だけ居た。
 名前は確か、クローネさん。
 いつも髪と肌を綺麗に修道服で隠し、気は穏やかで優しく、教え方も上手だった。
 私の変わった見た目も、珍しくて可愛いと言ってほめてくれた。
 クローネさんは、今はどうしているだろう。
 ふと、思う。
「ちょっと、カエデ! なにボサッとしてんのよ!」
 少し考え事をしていたら、同僚から叱られた。
 そうだ、今は仕事中。
 物思いに耽っている場合ではない。
 私は、目の前の書類に目を向け、それまで考えていた事を頭の中から追い払った。
 同僚は私と同じ女性で、歳はたぶん三十代。
 私よりずっと年上だけど、年齢の事を言うとすごく怒る。
 でも、彼女は職場結婚をしていて、既に子供が三人もいる。
 相手は同じ通信班の、ちょっとぱっとしない男性。
 彼女曰く、そこが良い、らしい。
 人の好みって、分からないものだ。
 っと、いけないいけない。
 またつい新しい考え事をしてしまった。
 私は慌てて資料の文字を追う。
 場所は、イタリアの南。
 発見されたのはイノセンス。
 怪異は、名付けるならば「マテールの亡霊」。
 なるほどなるほど。
 イノセンスが見つかっているという事は、任務に派遣されるのは十中八九エクソシスト様だろう。
 今回も大変な任務なんだろうな。
 そういえば、この間新しいエクソシスト様が来たって聞いたような。
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