夢に見た世界【アイドリッシュセブン】【D.Gray-man】
第2章 観察日記「KYを見て」(DG)未完
そして、数カ月後。
私は飽きもせず、再び神田ユウの観察日記を再開させた。
前みたいに簡単にバレたくはないので、あからさまに後をつけたり、じっと見たりするような行動は慎む。
うっかり目が合いそうになる事もあるので、そういう時は素早く視線を反らしてごまかしていた。
そんな日々を送っていたら、突然誰かに後ろから肩を叩かれる。
振り返って見ると、そこにはエクソシスト様のリナリー・リーとラビが居た。
エクソシスト様が私なぞに一体何の用だろうと首を傾げていたら、とんでもない事をリナリーさんが言う。
「あなた、神田の事好きなの?!」
それはそれは無邪気なお顔で、それなりの大声で持って投げかけられた質問。
いや、彼女の中では質問ではなく、もう事実確認といったところらしい。
大きなお目々はらんらんと輝き、頬はうっすらピンク色に色付いている。
「いえ、違います、断じて」
私は正直に答えた。
すると、またまたぁ、と言って私の左肩に腕をかけるラビさん。
こちらも決めつけているのか、それとも分かっていて面白がっているのか。
私の意思などまるであって無い物のような、完全に決めつけた態度で言葉を続ける。
「そんなはずねぇさ。カエデはユウに恋してる、そんでもって、ユウも満更でもないってところだろ。恋人同士になるのも時間の問題、あともう一歩ってところさね」
「いえ、ですから、違います」
にこにこ、へらへら。
二人の笑みは揺らがない。
意見も揺らがない。
エクソシスト様っていうのは、もっと思慮深くて、色恋沙汰には興味無いものかと思ってた。
なんだかイメージと違う。
でもでも、相手は二人共エクソシスト様。
観察するなら今しか無いのかもしれない。
こんな風にエクソシスト様と会話ができる日なんて、もしかしたら一生に一度の事かもしれないのだから。
そうと決まれば、私の目にも輝きが出る。
「エクソシスト様は、普段どんな事に気をつけてお過ごしになられてるんですか! やっぱり体の事をお考えになって、日々規則正しく起床して、健康に良い物を食し、程よく運動をして、夜遅くなる前にお眠りになられるのでしょうか!」
「質問してるのはこっちさ。オレ達の質問に応えてくれたら、カエデちゃんの質問にも答えてあげない事もねぇけど?」