第1章 源清磨 / キミの為だけのアロマ ★
そう言って、こんな風にするんだよ、と教えてくれる。
まだちょっとしかマッサージされてないのに、すごく軽くなった気がする…!!
マッサージってすごい!!
もう片足も終え、じゃあここからアロマオイル使っていくね、と言うと、ゆっくりタオルが捲られるのが分かった。
そ…、そうだよね、タオルの上から出来る訳ないもんね…。
分かってはいるけども。脚の付け根ギリギリまで捲られるのにはちょっとドキドキしてしまう。
足が、太ももが、惜しげもなく晒されてしまっているのだ。
うぅ…もう少し脚痩せダイエットしとくんだった…。
そう嘆いていると。
「ちょっと冷たいかも…、いくよ?」
そう言われるとすぐに、冷たい何かが脚に掛かった。
「ひゃあっ!?」
思わず、声が出てしまう。
「あぁごめん、初めてだとビックリしちゃうよね?」
「へっ、あっ、いや…お、オイルだもんね、ちょっとビックリしただけだから!!」
「うん、アロマオイルだよ。すぐに馴染んで冷たく無くなるから、安心して?」
清磨の綺麗な指が、私の脚の上でオイルを伸ばしていく。
少し滑り気のあるオイルが、清磨の言った通りすぐに馴染んで、温かくなっていく。
足首から、伸びていくオイルと清磨の手
ぬるぬると、初めての感触にドキドキしてしまう。
太もも…そして、脚の付け根の際どい所に清磨の手が掛かると、ついビクッと反応してしまう。
き、気持ちいいんだけど…何だか…
いやいやいや。これはただのエステ。ただのエステだ私。
変な事を考えるんじゃない!!
そう、一人で悶々としていると、脚の部位は終わったようで、捲られていたタオルが元の位置まで被せられた。
「次は背中をするね」
清磨はそう言って、今度は肩口からお尻が見えるか見えないかの絶妙なところまでタオルを捲った。
「多分また冷たいと思うけど…」
「もう大丈夫!! いつでも来い!!」
「ふふ。わかった」
今度も確かに冷たかったが、声は出さずに出来た。
偉いぞ私!!
と思っていたのだが。
清磨の指がオイルと共にスーっと背中をなぞるのについ、「ひぅっ」と小さく声が漏れた。
「どうしたの?」
「なっ、何でもない…///」
イカンイカン。
これは施術なんだから!!
集中しろ私!!清磨に失礼だぞ!!