第4章 浦島虎徹 / 守りたかったもの ★
「…ねぇさん…」
二人で果てた後
少し呼吸が落ち着いたタイミングで、浦島くんはぎゅっと抱き締めてくれた。
「俺、修行に行って来るよ」
「えっ…」
急な一言に、言葉が続かないでいると
「さんは俺のせいじゃないって言ってくれたけど…やっぱり俺、悔しくて。修行してさ、兄ちゃん達みたいに強くなって、もう二度とあんな事させない。さん事守りたいんだ…」
抱き締める腕に力が籠る。
顔は窺えないけど、芯のある声に、どんな顔してるか何となく想像出来て…。
「だから…、待っててくれるかな…?」
今度は顔を覗き込むように、そう尋ねる浦島くんに
私はそっとキスをした。
「うん、待ってる。強くなった浦島くんのこと…楽しみにしてるね」
そういって、また甘い口付けを交わしたのでした。
おわり。