第6章 魔法の授業
「散々な授業だったね」
苦笑いしながらミラはハリーとロンの顔を伺った。するとロンはミラの顔を見るなり、顔を顰めた。
「よくあんな奴と組めたもんだよ!」
「ドラコのこと?まぁ嫌な奴だけど、魔法薬学は彼のおかげで上手くいったし、先生からの理不尽な減点もないしね。今度ロンが組んでみたら?案外楽しいかもよ?」
「そんな日は二度と来ないって断言しとくよ」
「ハリーはどう?」
「まさか。マルフォイと組んだ日にはあの先生が僕をずっと監視するはずさ」
ハリーは大きなため息をついた。よっぽどこたえたのか、ミラはハリーの肩を優しくポンポンと叩いた。
「一応ドラコから何か知ってないか聞いたんだけど、彼も知らないみたいだった。きっとハグリッドなら何か知ってるかも!」
「まさかそれを聞くためにあいつと組んだのか?」
「そうって言ったら?」
ロンがゲェ…と、嫌そうな顔を浮かべながら、なるべく明るく振る舞ってミラはハグリッドの話を出した。魔法薬学が始まる前の朝食の時間の時、ハリーのフクロウがハグリッドの手紙を持ってきてくれていたのだ。
ハリーはもちろんハグリッドのお茶会には『はい、喜んで』と返事を書いていた。その手紙にはミラの名前もあり、ミラも久しぶりに会うハグリッドにワクワクした様子だった。ロンもそのお茶会に興味があったようで、三人は先ほどより足軽く、ハグリッドの小屋に向かった。