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【HP】怪鳥の子

第35章 クリスマスとポリジュース薬


「二人とも、今まで大広間でバカ食いしていたのか?ずっと探していたんだ。すごく面白いものを見せてやろうと思って----ところでウィーズリー、こんなところで何の用だ?」

 ドラコがパーシーを見て、せせら笑った。その態度を見たパーシーは怒りを示した。

「監督生に少しは敬意を示したらどうだ!君の態度は気に食わん!」

 ドラコはフンと鼻であしらうと、ハリーとロンについて来いと合図した。二人はドラコの後に急いでついて行った。ミラもバレないように二人の跡を追いかけた。


「あのピーター・ウィーズリーの奴----」

角を曲がって次の廊下を出るとき、ドラコは話し始めた。

「パーシー」と、思わずロンが訂正を入れると、ミラはロンの背中軽く叩いた。クラッブが到底パーシーの名前を覚えているはずがないと思ったからだ。バレるのではとミラはヒヤリとしたが、ドラコは気にもしていなかった。

「なんでもいい。あいつ、どうもこの頃鍵回っているようだ。何が目的なのか、僕には分かっている。スリザリンの継承者を、一人で捕まえようと思ってるんだ」

 ドラコは嘲るように短く笑った。ハリーとロンは気持ちを昂らせて目と目を見交わした。反対に、ミラは緊張していた。ドラコが継承者でないと、ドラコ本人に言った手前、もし継承者だったら----そうであってほしくない気持ちが強くなった。

 剥き出しの石が並ぶ壁の前で、ドラコは立ち止まった。

「『純潔』」

 と、ドラコが合言葉を唱えると、壁に隠された石の扉が開いた。ドラコが底を通り、ロンが続いた。ハリーはミラが入れるようにロンとの隙間を開けるよう突っ立っていると、ドラコが急に振り返った。

「何している。さっさと入れ」
「あ、ああ」

 怪しまれる前に、ハリーは中に入った。ハリーが中に入ると、ミラが入る前に石の扉は閉まってしまった。ミラはショックで何も言えずに、石の扉の前に突っ立っていた。合言葉は分かったが、見えない自分が入れば、勝手に開いた扉に気が付いたスリザリン生が怪しむかもしれない。
 ポリジュース薬も飲めず、透明マントでハリーとロンをサポートできると思っていたのに、まさか談話室まで置き去りにされるとは思いもよらなかった。
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