第33章 不測の事態
「ミラ、手は大丈夫だった?君にかかるなんて思ってもいなくて…」
ハリーが申し訳なさそうにミラに言った。ミラは完全に元に戻った手をハリーに見せて、ニヤッと笑って見せた。
「うん、大丈夫。せっかくの名演技だと思ったのに、スネイプのやつ、こんな顔して私のこと睨んでた」
手で目を釣り上げて怒っている顔をして見せたミラの顔は、全くスネイプ先生には似ていないのだが、ロンは少し笑いをこぼした。
「スネイプは僕と君が何をしてもグルだって思ってるよ」
「望むところじゃん」
ミラはニシシ、とハリーに笑うと、ハリーも少しだけ微笑んだ。