• テキストサイズ

【HP】怪鳥の子

第28章 異変


「フィルチは魔法が使えない魔法族だってことさ、ハリー」

 ミラもロンにつられてニヤッと笑って答えると、ハリーはミラの言い方に、どことなく悪意を感じた。

「やっぱりスクイブだったんだ、アイツ」
「ミラ、アイツがスクイブってこと知ってたの?」
「うん、去年確か…」


『当たり前だ。僕が捕まるわけがないだろ、あんなスクイブに』


「----誰かに聞いたんだけど…誰だったかな…」

 なんて下手な嘘だろうと、ミラは凹んだ。ミラにスクイブのことを教えたのは、他でもないドラコだった。ハリーへの説明も、まんまドラコの言ったことをそのまま言ってしまっていた。


 「でも滅多にいないよ」と、ロンが話に入ってくれて、ミラは内心ホッとした。

「フィルチのやつ、『クイックスペル・コース』で魔法の勉強をしようとしてるなら、きっと『スクイブ』だな。でも、これでアイツが何で僕たち生徒をあんなに憎んでいるか、やっとわかった。妬ましんだ」

 ロンはどこか満足気に笑った。


 どこかで時計の鐘が十二回鳴った。

「もう十二時だ。早く行こう、スネイプがやってきて、別のことで僕たちを陥れないうちにね」
「暴れ柳の件で、特に目をつけられてるからね」

 ミラは三人と別れて、真っ直ぐと医務室に向かった。
/ 677ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp