• テキストサイズ

【HP】怪鳥の子

第26章 汚れた血


「そこの四人にお願いしよう。その辺に残っているピクシーを摘んで、籠に戻しておきなさい」


 ちょうど教室から出ようとしていたミラたちに、ロックハート先生は声をかけ、四人の脇を通り抜けて、後ろでに素早く扉を閉めてしまった。


「耳を疑うぜ」

 ピクシーの一匹に耳を噛まれているロンが、唸りながら言った。

「教師の癖に大したもんだよ」

 ミラはハーマイオニーの髪の毛を引っ張っているピクシーを素早く鷲掴んだ。

「私たちに体験学習をさせたかっただけよ」

 と、ハーマイオニーがミラと同じ『縛り術』をかけて、二匹のピクシーを捕まえ、籠に押し込んだ。

「体験だって?ハーマイオニー、アイツは自分のやってることが全然わかってなかったよ」

 と、ハリーが舌を出してからかってくるピクシーを追いかけて言った。

「違うわ----彼の本、読んだでしょーーーー彼って、あんなに目覚めるようなことやってるじゃない----」
「ご本人はやったと言ってますがね」
「目覚めるようなって、何?」

 ミラは訝しげにハーマイオニーに言った。

「正直一冊も目を通してない」
「母さんから勧められた本は読んでただろ」
「嘘くさくて読むの辞めた」

 ペロっと、いたずら顔で舌を出したミラ。

「母さんが知ったら大変だ」

 と、ロンは小さく呟いた。
/ 677ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp