第21章 ウィーズリー家
ロンがハーマイオニーの手紙を読み上げると、休暇中も勉強をしていると書いてあったところに「そんなことありかい?僕たち今夏休みだよ!」と、恐怖の声をあげた。さすがハーマイオニーである。
そしてハーマイオニーから、水曜日に新しい教科書を買いにロンドンへやってくることが書かれていた。
「ちょうどいいわ、私たちもその日に行きましょう」
と、モリーがテーブルを片付けながら言った。
朝食を終えたハリー、ミラ、ロン、フレッド、ジョージは、ウィーズリー家の小さな牧場に出かけた。その草むらはまわりを木立ちで囲まれ、下の村からは見えないようになっていた。つまり、あまり高く飛びさえしなければクィディッチの練習ができた。本物の競技球を使うわけにはいかず、もしもボールが逃げ出して村のほうに飛んで行ってしまったら、説明のしようがないからだ。かわりに、五人はリンゴでキャッチボールをすることにした。
ハリーのニンバス2000を、みんなで変わるがわる乗ってみたが、やっぱりニンバス2000は最高の乗り心地だった。ロンの中古の箒、シューティングスターは、そばを飛んでいた蝶に追い抜かれるほど遅く、ミラがお腹を抱えて笑い転げた。
そして、あっという間にダイアゴン横丁へ向かう水曜日がやってきた。